🌸母の喜寿祝いに寄せて|住職として、息子として🌸
先日、母が喜寿を迎えるにあたり、親姉弟家族で周防大島へ一泊二日の旅に出かけました。
日々は寺の務めに追われ、家族とゆっくり過ごす時間も限られる中で、
こうして皆で同じ時間を共有できることの尊さを、あらためて感じる機会となりました。
🙏祈りとともに始まる旅
道中、山口県周防大島にある西長寺様に立ち寄りました。
実は、二尊院と西長寺とは、不思議なご縁があります。
幕末のころ、西長寺のお檀家さんが在家から出家されて仏門に入り、
二尊院の住職を奉職されていた時代があったのです。
この日は、二尊院の前住職である、亡き父の命日でもあり、
まずは静かに手を合わせることから旅が始まりました。
にぎやかな祝いの旅であっても、
こうして命のつながりに思いを向ける時間があることで、
場が自然と整うのを感じます。
🎨祈りの場にある“遊び心”
西長寺には「美っ庫裡ミュージアム」と呼ばれる展示空間があります。
正直に言えば、「お寺にミュージアム?」と最初は少し意外にも感じました。
しかし実際に足を踏み入れてみると、その印象は大きく変わります。
館内には、ジョアン・ミロの版画アートが並び、
自由で伸びやかな表現が空間いっぱいに広がっています。


宗教の場というと、どうしても厳かで静かなイメージを持たれがちですが、
人の心というものは、本来もっと自由で、柔らかいものでもあるはずです。
少し肩の力を抜き、思わず笑みがこぼれるような展示の数々。
その“遊び心”もまた、人の心をほどく大切な要素なのだと感じました。
👀驚きの中にある気づき
「美っ庫裡ミュージアム」という名前の通り、
館内には思いがけない展示がいくつもあります。

驚きや違和感は、ときに私たちの固定観念を揺さぶります。
それは仏教でいうところの“執着を離れるきっかけ”にも通じるものかもしれません。
🌸祝いの中にある“つながり”
今回の旅は、母の長寿を祝うものでありながら、
同時に、亡き父を偲び、家族のつながりを確かめる時間でもありました。
命は続いていくもの。
そしてその一つひとつの積み重ねの中に、今の私たちがあるのだと感じます。
🙇♂️結びに
住職として日々「いのち」や「ご縁」と向き合う中で、
それを最も身近に実感できるのは、やはり家族との時間かもしれません。
母の喜寿という節目に、こうして皆で集い、笑い合えたこと。
その何気ないひとときこそが、何よりの功徳であると感じています。
これからも一日一日を大切に、
ご縁をいただいたすべての方々とともに歩んでまいりたいと思います。
