五輪を目指すアスリートが修行体験
宿坊を運営していますと、いろんな出会いをいただけるのも、醍醐味の一つです。
先日、ご縁をいただいたのは、令和三年度 全日本ウエイトリフティング選手権大会 61kg級 準優勝
に輝いた、森田幸司選手。高校時代から、錚々たる成績を修めている日本屈指の現役トップアスリートです。
そんな、森田選手はたいへん物静かな性格で、見た目もゴリゴリの筋肉マッチョというわけでもなく(脱いだら分かりませんが)、ウエイトリフティング(重量挙げ)の選手というイメージではなかったので、どうして宿坊で修行がしたいのかと聞いたところ、穏やかな話口調で、熱く目的を語ってくれました。
「自分はウエイトリフティングのアスリートです。次のオリンピック出場を目指しています。そのためには、日本で1番になることが絶対条件なんです。学生時代は常に1番でしたが、今回の全日本選手権で2番でした。そこで気付いたのが、体だけを鍛えていても、1番になれないのではないか。精神面を磨かないとダメだという結論に至り、こちらのお寺で修行しようと思いやってきました。」
そんな森田選手は、黙々と実直に座禅や写経、朝のお勤めなどを一泊二日でご修行いただきました。
「呼吸法が大切なのは、わかっていましたが瞑想(座禅)で、理屈を教わり瞬間的な精神集中の方法がなんとなくわかったような気がします。」と話してくださいました。
どんな世界でも、そうだと思いますがトップを目指す人は、ありとあらゆる努力を惜しまない、強靭な信念をお持ちだなと、感服いたしました。
ぜひ、大願成就となりますよう、お祈りいたすとともに、今後も応援していきたいと思います。